「イマーシブ」かつ「インタラクティブ」なプロジェクションマッピングで植物と動物が共生する世界を体験
没入体験
『The Hidden Forest』は、数々の受賞歴をもつシンガポールの「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」の植物園「クラウド・フォレスト」で開催されているプロジェクションマッピング展。ネイキッド社とガーデンズ・バイ・ザ・ベイの初コラボレーションであり、来園者に魅力的なイマーシブ体験を提供しています。
「このプロジェクトでは、実際の植物展示と連動し、リアルとバーチャルを融合させた体験を提供しています。プロジェクションマッピングとインタラクティブアートを組み合わせ、来場者が直接作品に触れることで、植物や動物の世界を体験できます。美しくも寡黙な植物と動物たちの生命力や躍動感を通じて、生物の共生関係ついて考えるきっかけを提供することが、このプロジェクトの核心です。」
(トーエーテクノインターナショナル株式会社 石田翔一 氏)
プロジェクションマッピングは3F、4Fの2フロアで行われ、それぞれ独立したシステムが構築されています。
「4Fでは、Disguise RX II内のUnityとTouchDesignerでインタラクティブコンテンツをリアルタイムで生成し、NDIを介してVX 3から送出しています。
3Fでは、Disguise EX 2C内の TouchDesignerでインタラクティブコンテンツをリアルタイム生成しています。さらに2レイヤーを同時に再生することで、高いパフォーマンスを実現しています。 センサーにはレーザスキャナ(LiDAR: Hokuyo UST-10LX)を使用しています。」(石田翔一 氏)
シンプルなシステム構成で実現しているこのプロジェクトですが、多くの技術的な課題がありました。
4F 展示
3F 展示
結果
2
現地での週数
18
プロジェクター
このプロジェクトは、複数台のプロジェクターを一括で制御し、凹凸のある壁面に正確にマッピングする必要があります。4Fでは11台、3Fでは7台のプロジェクターを使用し、複雑な壁面形状に対して精密なマッピングをシームレスで実現することが求められました。
Disguiseのメディアサーバーは、複数のプロジェクターを効率的に制御できます。会場の3DモデルをDisguise designerにインポートし、設計段階で精度の高いシミュレーションを行うことで、現場での作業効率が向上しました。プロジェクター移動や追加、壁面の凹凸や予期せぬずれなど、現場では多くの変更や調整が発生しましたが、Disguiseの柔軟なマッピング補正機能で迅速かつ正確な補正ができました。
トーエーテクノインターナショナル株式会社
「インタラクティブコンテンツの案件でDisguiseを初めて導入しましたが、楽しく取り組むことができました。Disguiseはハードウェアとソフトウェアが統合されたソリューションなので一貫したシステム構築が可能です。また、TouchDesignerやUnityとの連携、Disguise APIやNDIなど外部連携機能も充実しており、柔軟なシステム構築ができました。また、Disguiseは現場サポートが的確かつ迅速で、プロジェクトの進行がスムーズでした。事前のシステム設計段階でも、投影サイズとシステムの設計で協力を得られ、2週間という短期間で現場でのプロジェクション補正を完了できたことは、チームの技術力と効率性を示しています。」(同氏)
「UnityやTouchDesignerとDisguiseを組み合わせることで、目的に沿った高度なインタラクティブコンテンツを実現できました。これにより、来場者に独特で魅力的な体験を提供できたことは誇らしいです。」(同氏)