DisguiseがOCIOカラーワークフローをネイティブサポート
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
バーチャルプロダクションのワークフローに OpenColorIO (OCIO) パイプラインのネイティブサポートが導入されました。DisguiseのOCIO統合は、複雑なカラー処理をシームレスかつ標準化された形で管理できるソリューションであり、ユーザーコミュニティにとって大きな一歩となります。
OCIOフレームワークは、広く採用されているオープンソースのカラーマネジメントソリューションであり、現代のビジュアルエフェクトやアニメーションパイプラインにおいて、重要な要素となっています。Netflixの バーチャルプロダクションのセットインフラストラクチャガイドライン によれば、「VFX内でOCIOは、カラー変換やカラーパイプラインをプレートに交換し適用するための業界標準です。ICVFXでは、セットアップごとにカラーパイプラインをカスタマイズする必要があるため、NetflixはすべてのメディアプレイヤーシステムにOCIOの実装を推奨し、ベンダーやシステム間で完全に交換可能で相互運用可能なパイプラインを実現できるようにしています。
Designerソフトウェアとのネイティブ統合により、クリエイターはデザインの初期段階から最終納品に至るまで、制作パイプラインで使用されるツールと連携しながら、色の精度と一貫性を確保することができます。
「色の一貫性は、あらゆるプロジェクトの視覚的整合性を保つために重要であり、OCIOはそれを実現する業界標準です。」と、DisguiseのHead of ProductであるCamilla Powellは述べます。「当社のプラットフォームにOCIOを直接統合することで、Disguiseはカラーマネジメントのベストプラクティスに準拠しています。」
DisguiseプラットフォームへのOCIOの統合は、世界各地のDisguiseのバーチャルプロダクションのエキスパートで構成されたベータテストグループの協力によって実現しました。ベータグループは、最終製品の形を決めるうえで重要なフィードバックや見識を提供してくれました。彼らの協力に寄り、プロフェッショナルな制作環境の厳しい基準を満たしつつ、使いやすく高い柔軟性を備えたワークフローを実現できました。
Disguiseユーザーにとってのメリット
DisguiseのOCIOワークフローの主なメリットの一つは、制作パイプラインで一般的に使用されるツールとのシームレスな互換性です、Unreal EngineやMayaなどの人気の高い映像制作ソフトウェアで作業する際も、ユーザーはプラットフォーム全体で標準化されたカラーワークフローを維持でき、手動での色合わせが不要になります。この効率化されたプロセスにより、デバイス間での色の不一致が減少し、最終的な作品がオリジナルのクリエイティブビジョンに忠実に仕上がります。
OCIOワークフローにより、ユーザーはDisguise環境内でカラー変換、ルックアップテーブル(LUT)、ディスプレイ設定を完全に制御できます。これにより、複数のスクリーンやカメラ、視覚効果がリアルタイムで完璧に一致しなければならない複雑なバーチャルプロダクションのセットアップにおいて、より高い精度で管理することが可能となります。
OCIOカラーワークフローは、既存のACESパイプラインサポートに加え、最新のDesignerソフトウェアリリースで利用可能になりました。この新しいソフトウェアリリースには、OCIOモードでのxRカラーキャリブレーション、デフォルト入出力変換のサポート、新しいコンテンツ検証用の カラーインスペクターツール など、関連するカラー改善が含まれています。